voice-08

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■態( Voice )出題されやすい10のポイント

⑧ 第5文型(SVOC)のCに原形をとる文の受動態

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■Voice-08
●Change the following sentence to a passive sentence.

They saw him enter the room.


↓変えた?

↓受動態に

●Answer
08. He was seen to enter the room.


【解説】

第5文型(SVOC)のCに原形を取る文の受動態
Cの原形不定詞は、受動態にするとto不定詞になる。

They saw him enter the room.
= He was seen to enter the room.

makeについて
They made him work hard.
= He was made to work hard.

この用法はかなり古いもので、今は使われない。
普通
= He was forced to work hard.
にする。

letについて
They let him use the phone.
×He was let to use the phone.
let は受動態にはしない。
○He was allowed to use the phone.
にするのが普通。

使役動詞のパターンはまとめて覚えておきましょう。

覚えておくべき代表的な使役動詞は、make, get, let, have です。
make + O + C(動詞の原形)
get + O + C ( to do )
let + O + C(動詞の原形)
have + O + C(動詞の原形)

これらの内、受動態にできるのは、make, get です。
let, have は普通受動態にはしません。

理由は、make, get は O(目的語)に働きかけて~するように向かわせるからだそうです。
ところが、let, have は O に働きかけるわけではなく、O がするのを許すとか、O がする状態を持つという意味であり、O に~させる必要がないので、受動態にならないというわけです。

次に、使役動詞を用いた文を受動態にすると、なぜ動詞の原形の部分が to 不定詞に変わるのか?
これについて、非常に興味深い記事を見つけたので、紹介しておきます。

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「なぜ」で覚える英文法

使役動詞makeは、かつて「make 目的語 to 動詞の原形」の形をとっていました。
しかし、いつしかtoが消えてしまったのです。
一説には、使役動詞のmakeは日常生活でも頻繁に使われる言葉であり、toが無くても意味が通じたからだと言われています。

受動態の場合は、能動態より使われる場面も少ないので、昔のままtoが残ったと考えられます。

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驚きの内容です。

具体的な事例(歴史的経過や実際の文献を用いた説明)がないため、真偽のほどは良くわかりません。
(それは、英文法学者さんたちの仕事です)
しかし、個人的には腑に落ちる(納得できる)説明でした。

「~させる」必要のない知覚動詞のある文を受動態にしたときにも、なぜ動詞の原形が to 不定詞に変わるのかの考察もされています。

興味のある方は是非読んでみて下さい。


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